2020年11月6日金曜日

「そういうレベルの話じゃ無い」2008

小1の三女は毎日男子と遊んでいる。

学校では女子とも遊ぶけれども、いろんな子と分け隔てなく遊びたい彼女にとっては、すでに派閥が出来上がっている女子グループはいろいろと面倒だからと放課後に女子と遊ぶのは敬遠している。


仲良しのMくんという男の子。

彼の家は学校とうちの途中の坂を下りた所にあるのだけれども、下校時うちのエントランスまで付いてきて、バイバイして引き返し、家へ帰る。遊ぶ約束をした日は、ランドセルを置いてまたうちまで迎えに来て、彼の家の傍の公園で遊び、時間になるとまたまたエントランスまで送ってくれる、というなんとも紳士なナイスガイ。


夕食時、三女に

「ホント仲良しだな! おねえちゃんたちには迎えに来てくれる男の子はいなかったな~」と持ち上げつつ、「何して遊んでいるの? 好かれてんじゃん??」とサグリを入れると、「こないだ『Wちゃんのことが好き』って言われた」と三女(Wちゃん)が打ち明けた。

「へー!」「で、どうしたの?」「何て答えたの?」とうちの女子たちは盛り上がる。ヨメが「何て返事したの?」と聞くと、三女は何も言わなかったそうで。するとまた女子たちは盛り上がって、あーでもないこーでもないと妄想を繰り広げつつ、「取りあえずお礼は?」とか「好きとかキライとかハッキリしてるの?」なんてワイワイ言ってると、三女が一言


「そういうレベルの話じゃ無い」


……三女が一番オトナか。



2020年10月28日水曜日

完済

 4年半前に銀行系ローンで借りたぶんを見直すと、月々の返済額が低額とはいえ、そのうち半分以上が金利。計算するとあと10年ほど払い続けなければいけないことになっている。この際スッキリしてしまおうと返済して元本分を入金し、確認すると金利分がちょびっと残ってたので、残尿感解消とばかり入金。ウェブ上では0円となり、完済! 口座は減ったけど、ちょっとだけ気分いいので回転寿司でも食してこようかね

とはいえ、あとローンが4本あるんだが……



2020年10月27日火曜日

2020年秋、深夜

  半月ほど前、常連として数年通うバーのイベントが土曜日中からあり顔を出したら、先月某所で知り合った女性が息子と一緒にいたので、あいさつした。息子は3歳ぐらい、きちんとあいさつをしてくれるしっかりしたお子さんだったが、しばらくするとむずかりだし、彼女は帰る仕度を始めたので、店主が帰る前にと歌を促すとじゃあ1曲歌うというので、客同士即興で店にある楽器でバンドとなり、彼女は「プライド」を歌い終わって息子と退店した。

 その後、店主や他の常連客と話をしていると必然的に彼女の話題となり、ヤバかったのに随分落ち着いたよねと。ある常連Aが、数年前2人でこの店で飲んでいたんだけれど、その場で彼女が当時の彼氏を突然電話で呼び出し、駆け付けた彼氏にAが絡まれるわ彼女は泣き叫ぶわの騒動があったらしくて、本当に厄介だったという。息子の年齢を思い出し、出産して落ち着いたんだね、というのがその話題のオチだった。


 先週末、また同じ店でイベントに参加していると、彼女が1人で来店して、合間には先日しなかったような話を2人きりでし、息子の父親の話や慰謝料、今の環境なども話してくれた。雰囲気から察して、何げに●の話題を振ると、乗ってきて饒舌に語り始め、インタビュアーモードでいろいろ引き出すも、あまり乗り過ぎるのも気が引けたので適当に留めた。

 深夜2時過ぎ、イベント後打ち上げで2次会までどっぷりつかって帰る段となり、一緒にいた常連男たちと3人でフラフラしていたら、彼女が「送っていきますよ?」と。今日は車で来ていて実は全然飲酒していなかったらしいので、べろべろの男どもは「助かる~」という調子でワンボックスカーに乗り込んだ。すると彼女が「うち来ますか?」と。テンション上がっているわれわれは「うぇーい、行こう!」てな調子ではしゃいでいると、途中「今息子と男友達いるけど、良ければ」と言い始め、●の話題を切り出して今どういう状況なのかを話し始め、一旦コンビニに寄り食料を買い込んで彼女が車を走らせると、車内のテンションが一変していた。

 街道から住宅街の曲がりくねった細い道に入り込み、細かく左折を繰り返して進んで駐車場に到着した。彼女の家はこのアパートの2階だという。降車し、私とAは彼女に付いて歩きだしたが、Bが降車したものの俯いて動こうとしない。私はBの様子を気にしながらも、階段途中まで上ると、彼女の家の玄関ドアが開けられたままAが話をしている。声は遠く低く、聞こえはしなかったが、断っている様子は感じ取られたので、私は階段を下り、Bに声を掛けると、俯いたまま頑なに拒否を表明していた。

 Aが下りてきて「帰りましょう」と言い、会話内容を深く聞くでもなく、われわれ3人は街道に向かって歩きだした。何となく残念な薄笑いを浮かべながら他愛もない会話を、結構あるよ、タクろうよ、など言いながらとぼとぼと歩いていると、Aのスマホに彼女から電話がかかってきて、送るから待っていてということで数分待つと、また1人車で来てくれた。彼女に詫びと礼を告げながら一同で車内に乗り込み、●の話題が出る前のテンションに戻ってワイワイしながら、それぞれを送り届けてくれた。


 人間は多面体のように幾つもの側面があるものと理解している。善悪や倫理、社会通念や道徳では推し量れないのが人間であるし、人が何をしていようと何をしようと全くの他人には何も思わないように心掛けている。自分が自らの経験や知識の範疇を超えることに対峙するだけの度量も度胸も覚悟もないからだ。しかし、今回ある一点に於いてはどうしても看過できなかったことがあり、階段を上り切ることは躊躇われた。人としては素敵な彼女だけれども、今後会うことがあっても一歩引いていないと、と考えること自体がとても寂しいが仕方ない。 

2020年6月1日月曜日

Google Mapの徒歩ルート

 健康と気晴らしもあってウオーキングをしているんだけど、余裕があるときは遠方まで出掛けることがあって、そんなときはGoogle Mapで徒歩ルートを検索するんだけれども、住宅街や旧道も含めて最短を表示するようで。
 前回15キロ先の某市駅を設定してナビのまま歩いていたら、完全に住宅街をウネウネと歩くはめに。お洗濯物を干しているおばさんや庭仕事をしている爺さんからの訝しげな視線を受けながら、公園敷地内まで通過する最短をナビしてくれた。
 また先日、近所のヒルクライムルートを下っていると、お寺のそばで「右です」と言われて右を見たら脇に降りる古い階段があって、ここ行けるのか?と思いつつ降りて抜けたら傾斜地墓地前。どう考えてもお寺敷地内私道を通るはめに。ここも恐る恐る通り抜けた次第。確かに最短ではあったけれども。
 思いがけない道は面白いんだけど、怪しまれて怒られたり通報されたら嫌だな……